複数電源と抵抗からなる回路の電流を求める

複数電源と抵抗からなる回路の電流を求める



1アマ試験でこの問題は頻出で、たしか私が受けたときの試験にもでました。キルヒホッフで解いた覚えがあります。重ね合わせだろうが鳳テブナンだろうが、1次式で表せることが本質なので、キルヒホッフで解けるはずです。解けるはず。という信念で当たればどうということはないです。時間は十分あるはずです。

そういうチカラ技を他のひとに強制するのもなんですし、このパターンを回路を簡単にしていく解き方としては、だいたいは重ね合わせか鳳テブナンなわけでして、最終的に求めるのが電流なら重ね合わせかなあ?だと思っていたのですが、ミルマンがしっくりくる。とか言われると、内心おだやかではいられないのです。 (^_^;; というわけでページを追加します。

鳳テブナンで行ってみますか。

左の2つのノードを1つにすると、右のようになります。受動素子だけから成る回路は結局は1次式で表せることができるのですから、開放電圧と内部抵抗で等価回路が組めるはずです。というのが鳳テブナンで、

$r_{12} = r_1 /\!/ r_2 = \frac{r_1 r_2}{r_1 + r_2}$

$v_{12} = v_2 +(v_1-v_2)\frac{r_2}{r_1 + r_2} $

$ = \frac{(r_1 + r_2)v_2 + r_2 v_1 - r_2 v_2}{r_1 + r_2}$

$ = \frac{r_1 v_2 + r_2 v_1}{r_1+ r_2} $

開放電圧($r_3$ のノードをつながないときの電圧)がどうなるかで $v_{12}$ を求め、電圧源はショートにして合成抵抗を出すことで $r_{12}$ を求めます(鳳テブナン)

求める $r_3$に流れる電流 $i$ は

$ i = \frac{v_{12}-v_3}{r_{12}+r_3} $

$ = \frac{\frac{r_1 v_2 + r_2 v_1}{r_1+ r_2} - v_3}{\frac{r_1 r_2}{r_1 + r_2}+ r_3}$


$ = \frac{r_1(v_2 - v_3) + r_2(v_1 - v_3)}{r_1 r_2 + r_1 r_3 + r_2 r_3} $

この式なら対称性あるんで、ミルマン覚えるよりこの最後の電流式覚える方が早くないですかね?本来はこのくらいの計算をやってほしい。というのが出題者の意図だと思うんですよ。だけど、このくらいなら式を暗記したっていいと思うんですよ。どうせ3電源しかでないし、LTQのチート式とでも呼んでください (笑

電源の向きは上が+の場合の式なので、下が+のときは負の値で計算してください

この手の問題を作成するときには、電源の+側には電流は流れ込まない解にする。というマナーがあったります。私が受けたときの問題は+側に流れ込む解だったので、何度も検算しました。出題者、手を抜かずにちゃんと全ノードを検算しないとだめですよ(笑

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